2012年3月30日金曜日

4月25日、JICA地球ひろばでセミナー「人間の安全保障展関連セミナー『Health For All ―住民主体の健康づくりを目指して』」開催!

【JICA地球ひろば】人間の安全保障展関連セミナー「Health For All ―住民主体の健康づくりを目指して」

●日時 4月25日(水)
    18時30分~20時
●会場 JICA地球ひろば
    1階 市民のひろば
    【地図はこちら

 東ティモールは独立後10年が経ち、乳児死亡率などの保健指標は国際社会の支援もあり、改善してきました。しかし、医療施設や人材は依然として不足しており、妊産婦死亡率や栄養不良児の割合などの課題を抱えています。保健医療NGOである東ティモール医療友の会(AFMET)と特定非営利活動法人シェア=国際保健協力市民の会は、1999年の緊急医療支援から東ティモールでの支援を開始しました。人口の約半数が15歳以下という若い命があふれるこの国で、現在は村の保健ボランティアの育成や住民主導による清潔な環境づくり、学校での保健教育などを行い、地域で住民自らが健康を守るための活動に取り組むようになっています。
 本セミナーでは、東ティモール医療友の会(AFMET)の酒井 信明理事長と(特活)シェア=国際保健協力市民の会で東ティモール事業を担当している吉森悠氏を講師に迎え、10年間での東ティモールの保健医療事情の変化や、地域で健康改善に取り組む人々の挑戦をお伝えいただきます。

●講師
酒井 信明氏(東ティモール医療友の会=AFMET=理事長)
【略歴】1999年の緊急支援時より代表を務め、その後AFMET理事長に就任。歯科医師

吉森 悠氏(特定非営利活動法人シェア=国際保健協力市民の会=東ティモール事業担当)
【略歴】2009年シェア入職。東ティモール事務所プロジェクトマネージャーを経て、12年2月より東ティモール事業担当。管理栄養士

●対象 ご興味のある方ならどなたでも

●定員 50人

●参加費 無料

●参加方法 下記問合せ先まで、電話またはEメールにてお名前、ご連絡先をお知らせのうえ、お申込みいただくか、または下記の「お申込み」ボタンからお申込ください。

●お問合せ先
JICA地球ひろば 地球案内デスク
電話番号:0120-767278
Eメール:chikyuhiroba@jica.go.jp
URL:http://www.jica.go.jp/hiroba/event/201204.html

●主催 JICA地球ひろば
●協力 特定非営利活動法人東ティモール医療友の会(AFMET)、特定非営利活動法人シェア=国際保健協力市民の会、株式会社オルター・トレード・ジャパン

4月18日、JICA地球ひろばでセミナー「東ティモール独立10年 フェアトレードコーヒーが築く人びとの新しい関係」開催!

【JICA地球ひろば】東ティモール独立10年 フェアトレードコーヒーが築く人びとの新しい関係

●日時 4月18日(水)
     18時30分~20時30分
●会場 JICA地球ひろば
     1階 市民のひろば
     【地図はこちら

 21世紀最初の独立国として、政治的な独立を果たした東ティモールは、経済的な自立という困難な課題に向き合うことになりました。株式会社オルター・トレード・ジャパン、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン、特定非営利活動法人パルシックの3団体は、この困難な課題をともに担おうと連携し、コーヒーのフェアトレードを現地の生産者と一緒に進めてきました。本セミナーでは、3団体よりそれぞれ講師をお迎えし、その活動の中から見えてきた東ティモールの人びとの声をお伝えいただきます。
 参加者の皆さんと一緒に考える機会にしたいと思いますので、ぜひご参加ください。

※当日は東ティモールコーヒーのサービスもあります。

●講師
井上 礼子氏(特定非営利活動法人パルシック 代表理事)
【略歴】アジア太平洋資料センター(PARC)代表理事を経て、2008年4月より特定非営利活動法人パルシック(PARC民際協力)代表理事
大石 雅美氏(特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン フェアトレード部)
【略歴】2000年よりピースウィンズ・ジャパン入団。モンゴル事業担当を経て、2007年よりフェアトレード部在籍
上田 誠氏(株式会社オルター・トレード・ジャパン 代表取締役社長)
【略歴】2001年オルター・トレード・ジャパン入社、商品販売・産地業務を行う事業部統括責任者を経て、2010年6月に代表取締役に就任

●対象 ご興味のある方ならどなたでも
●定員 50人
●参加費 無料
●参加方法 下記問合せ先まで、電話またはEメールにてお名前、ご連絡先をお知らせのうえ、お申込みください。

●問合せ先
JICA地球ひろば 地球案内デスク
電話番号:0120-767278
Eメール:chikyuhiroba@jica.go.jp
URL:http://www.jica.go.jp/hiroba/event/201204.html

●主催 JICA地球ひろば
●協力 特定非営利活動法人パルシック、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン、株式会社オルター・トレード・ジャパン

2012年3月17日土曜日

2012年、第3回絵画交流、第2回音楽交流について、ご報告(川原妙子・川原奏子)

◆2012年、第3回絵画交流、第2回音楽交流について、ご報告
川原妙子

 2012年1月23日から26日、29日から31日朝まで約1週間を東ティモール、バウカウ県ラガ郡のサレジア女子修道会経営のラガ孤児院で絵画と音楽の交流を行いました。

 先ず絵画交流では、高橋理事長、吉岡事務局長、奏子の協力のもと、また、エウゼビオさんのテトゥン語の通訳の協力もあり、すばらしい交流となりました。
 日本の子供たちの絵画117点をラガの孤児院の子供たちに(5歳から16歳)プレゼントできましたが、とりわけ、メッセージがテトゥン語に訳されていると聞いた子ども達から、歓声があがり、プレゼントされた絵画とメッセージを声に出して読んだり、友達と交換して見せ合ったり、何も言わずじっくりと読んでいた子供たちもいました。低学年の子ども達の中には、まだ、文字の読めない子供たちもいて、シスターが読み方や文字を教えていました。
 シスターエルメリンダ院長の協力は大きく、まだ絵を描いたことのない、低学年の子どもの手を持ち、いっしょに描いていた様子が印象に強く残っています。
 絵画は全体的に創造的なモチーフは少なく、花、山、建物など身近な写実的な絵が多く見られました。しかし、2003年、2008年に比べても主題を大きく捕らえ、堂々と描いて、色彩も物怖じせず、明るい色を好んで使っていました。低学年の子供の絵で少し気になったものがあったので、シスターに聞くと、最近入所したばかりで、まだ、孤児院の生活に慣れていないと言われました。中学生のグループの中には、水彩絵の具を使うことは普段はないせいか、自分自身の作品では飽き足らず、日本のプレゼント絵画の上からも同じ色で塗っていた様子には驚きました。
 また、メッセージもかなり長文で書いてくれた中学生も見受けられ、翻訳が楽しみです。

 




 次に第2回音楽交流について 指導者 川原奏子
 これは、奏子の方から報告します。

 2012年1月27日TBI(TNCC BIBLIOTEKA ILIOMAR)ラウテム県イリオマール郡イリオマール第1村にあるTBI図書館を訪問しました。
 この度の目的のひとつがこのTBIに約200枚の絵をプレゼントすることでした。
 約100枚は山口県宇部市の上宇部小学校6年生の描いてくれた絵画です。絵の裏のメッセージは、下関市立大学のサークルグループ「JASH」ジャッシュの英語翻訳付です。

 後の100枚は私の教室の生徒の絵です。絵の裏のメッセージは、全て、テトゥン語に翻訳してあります。翻訳者は大阪の亀山恵理子さんと長野県の及川てい子さんです。
 娯楽の少ないイリオマールの子ども達が日本の子供達の絵を見てメッセージを読んでくれると本当に嬉しく思います。
 図書館会議のあと、館長さんが直ぐにタイプを打って、私宛のお礼のお手紙を書いてくださり、そのお手紙を高橋理事長より、ディリで頂きました。今私の宝物のひとつになっています。

 また、初めて図書館、農業、言語の3会議に出席できたことはTNCCの草の根の活動をより理解できました。TNCCは小さなグループですが、その活動内容は大きく、東ティモールの人々に本当に寄り添った支援だと確信しました。その支援にささやかな協力ができたことに娘の奏子も私も心から嬉しく思い、この度の経験を踏まえ、次のステップに繋げていきたいと願っています。
 高橋理事長を初め、吉岡事務局長、エゥゼビオ副代表、TNCCのみなさま、心からお礼申し上げます。

ジョアンさん農場TBI会議の予定
イリオマール図書館図書館会議の様子


◆第2回音楽交流報告
川原奏子

 孤児院に到着した翌朝、まだ子供達と顔を合わせてもいないのに『mana Kanako~』と叫ぶ声や、私が以前訪問した時に教えた大きな栗の木の下でを歌う子供達の元気な声で目が覚めました。
 一目見るとわかる子供達が多くあ、あの子だ!とわかると私はすぐ駆け寄り、あなたのこと、覚えているよとテトゥン語で伝えました。

 初日は、エウゼビオにテトゥン語を少し教えてもらい、私はテトゥン語で挨拶をしました。シスターも子供達もとても喜んでいるように感じました。

 それから、母にサポートしてもらい、二人でマルマルモリモリをテトゥン語バージョンで披露しました。
 子供達は1日1時間足らずの私のレッスンをたった3日ですぐに吸収し、マルマルモリモリを歌いながら踊れるようになり、少し複雑な振り付け部分は「もう一回!もう一回!」と何度も何度も繰り返し踊れるようになりました。
 最後はグループで発表するような形で、シスター達のグループはとても愉快で大歓声が飛んでいました。

 最終日は少し時間に余裕のある中学生だけで「もみじ」も歌いました。
 遠くで聞いていたシスタースザーナがこの曲を気に入り、教えてほしいとのことでピアノの伴奏を伝授しました。
 そしてスザーナに「もみじ」を教えている最中にも何人かの子がピアノを弾く私の指の動きをジッと見て、見よう見まねで弾いていました。
 その時私は、すごく音に対して敏感で感心を持っていることに驚いたのと、きっとこの子達はみんなで歌う時に伴奏が必要だから、他の子に教えるためにも自分から覚えて弾けるようになりたいという一種の責任感のようなたくましい姿勢を感じさせられました。


 今回の訪問は以前より長くラガにいたことで、子供達とふれあう時間もたくさんあり、一緒にチャーチに行ったりマーケットに行ったり、海に行くとたくさんの綺麗な石や貝やサンゴを拾って私にプレゼントしてくれたりしました。

 海の近くに一本の大きな木がありました。きっと何百年何千年と生きているかのようなみたこともないくらい大きな木、その周辺には田畑があり、水牛が水浴びをしていたり山羊の群がお食事をしていたり、、人と自然と動物が一緒に暮らす、まるで昔の日本のような光景でわたしの心にジンと来ました。


 最終日、外にテーブルと椅子を並べ、子供達と一緒にディナーをしました。
私が食べてる最中に子供達がザワザワしだし、突然ある子が踊り出しました。ものすごく過激でヒップホップのようなダンスをふざけて踊っていたので一体どこで覚えてきたのかがただただ不思議で。。
もうそこからさよならパーティーは始まっていました。
 中高生の昔ながらのティモールの伝統ダンスから小学校低学年によるあの過激なダンスを今度は5人が私の目の前で踊るので私も興奮して一緒に踊るともうそれはそれは大フィーバーしました。
 最後に私は弾き語りで一曲プレゼントしました。「花咲く旅路」
 この曲はまさにティモールを旅する私の心境を表すかのような曲で、やはり感情が入り込むと涙を隠せずにはいれませんでした。
 子供達のキラキラした顔をみると嬉しくてでもなぜか切なくて涙が止まらないのです。

 翌朝子供達は学校に行く準備をして、まだ涙が止まらない私のそばにずっと寄り添っていてくれました。
 最後は大きく手をふりつづけ、笑顔でお別れすることができました。


 今回の訪問を経て、少しづつ私は失いかけていた自信を取り戻しつつあります。もちろん私に自信を与えてくれたのは子供達です。あの子達の輝く笑顔とたくましい声が私の胸に鳴り響き、エネルギーを燃やします。

 また高橋さんはじめ、吉岡さん、エウゼビオなど、他たくさんの方々のサポートで私はまたティモールに行くことができ、貴重で素晴らしい体験をし、二回目の訪問ということで子供達とも深い絆ができたように思います。
 大変感謝しております。
 ありがとうございました。

2012年3月16日金曜日

第36次TNCC東ティモール訪問記 IV Falintil-FDTL、そして大統領選へ

第36次TNCC東ティモール訪問記【4】
=高橋・川原母娘・Eusebio・吉岡


東ティモール日本文化センター(TNCC)事務局長・吉岡志朗

IV Falintil-FDTL、そして大統領選へ

◆Falintil―FDTL創立11周年記念式典へ
 Falintil(東ティモール民族解放軍)が独立にあたってFDTL(東ティモール国防軍)になる際、Falintilの名前を残すべきだという声の中、Falintil-FDTLになり、2001年2月2日に設立された。
2月1日(水)、翌日のFalitil―FDTL設立11周年記念式典への招待状をレレ総司令官がTNCC Taibesi事務所まで届けられた2月2日(木)、Falintil―FDTLの設立11周年記念式典がコンベンションセンターで行われた。レレ総司令官が演説(右上にモニター)

式典前にサビカ司令官(ワトラリ出身)と
 
ラモス・ホルタ大統領と高橋さんが握手。左はファルール司令官。後日貴島さんの本を手渡す

式典後、ジョセ・ルイス・グテレス副首相と
 
シャナナ・グスマオ首相と談笑する高橋さん。貴島さんの「大旦那」の冊子を紹介できた。

◆3月17日(土)大統領選へ
02年5月20日に独立回復した東ティモール。02年、07年に続く3回目の大統領選が3月17日(土)に行われる。今回は14人が立候補予定。タウル・マタン・ルアクFalintil―FDTL総司令官が9月に辞任し、大統領選への出馬を表明された。現職のラモス・ホルタ大統領も当初立候補しない予定だったが、1月31日出馬を表明。第1回投票で過半数に達しない場合、4月中旬に上位2人による決選投票が行われる。
タウル・マタン・ルアク前Falintil―FDTL総司令官タウル氏の選挙参謀ジョゼ・アントニオ・ベロ氏

第36次TNCC東ティモール訪問記 III 南十字星、チェ・ゲバラ、タイスマーケット、安宿あり、日本円両替できず、音楽

第36次TNCC東ティモール訪問記【3】
=高橋・川原母娘・Eusebio・吉岡


東ティモール日本文化センター(TNCC)事務局長・吉岡志朗

III 南十字星、チェ・ゲバラ、タイスマーケット、安宿あり、日本円両替できず、音楽

◆南十字星を見てみよう!
 東ティモールなど赤道付近では、12~1月は太陽は東南東から昇り、南側を通り、西南西に沈む。6~7月は東北東から昇り、北側を通り、西北西に沈む。月も上弦の月、下弦の月も斜めではなく真上か真下の三日月となる。東ティモールの夜空は星がいっぱいである。北は天の北極を中心に時計と反対回りに、南は天の南極を中心に時計回りに回る。オリオン座は真上に。そして、南十字星が、この時期(1~2月)は、9~10時くらいは左に少し傾き、1~2時頃はまっすぐに、5~6時くらいは少し右に傾いている。

◆街中やMicrolet(乗り合いバス)にチェ・ゲバラ
 フィデル・カストロ氏とともにキューバ革命を導いたチェ・ゲバラは東ティモールでも人気だ。街中や乗り合いバスにも肖像が。ちなみに、独立回復後、キューバは、多くの医師を東ティモールに送り、多くの若者をキューバに留学(ラテンアメリカ医科大学)させ、東ティモール国立大学医学部を支援している(授業料も医学部だけほとんど無料)。

◆タイスマーケット
「私たちは文化を持ち、私たちはアイデンティティーを持つ」とあるタイスに加え、バスケットなど様々な民芸品が売られている

◆東ティモールに安宿あり
 今、ディリには10~15くらいのホテルが立ち並んでいる。いずれも50ドルから100ドルくらいである。タイスマーケットの近くにSANDS MOTELがあり、そこは、1カ月で借りると350ドルと割安である。その斜め前に、Back Packersという安宿があり、そこのドミトリ(4人部屋)は12ドルと格安だ。いずれもいろいろな国の人と話ができる。そこに、イタリア人男性とともに世界1周バイク旅をされる沖縄出身の日本女性Shizuyoさんに会った。2009年5月イタリアを出発し、オーストラリアから22カ国目の東ティモールへ。関心のある方はHP((「いってきま~す世界一周バイク旅」http://andiamo.ti-da.net)をご覧ください。「いってきま~す世界一周バイク旅」で検索すると携帯からもアクセスできます。
 また、近くにはWASABIという日本レストラン(インドネシア人が経営)や、Mama Restoという2~3ドルでお腹いっぱい食べられる食堂や、タイレストラン、さらにベトナム人夫妻が10年前から営むチキンの屋台もある。

◆政府・警察の仕事ぶり
そのイタリア人男性と沖縄出身の日本人女性Shizuyoさんもダーウィンから送ったバイクを受け取るのに、政府の事務所を行ったりきたりされていた。
高橋さんらが帰国された後、私は2月11日(土)~14日(火)までバスでサメまで、それから乗り合いトラックでジョゼさんのベタノ村まで行った。

 帰りの14日(火)サメからアイレウで昼休憩の時、昼食を食べた後、他のバスの乗客とバスの近くにいた。すると、警察が来て何のために来ているのかとーNGOで来ていると。するとパスポートを見せろとーすると観光ビザではないか。そうだ、ベタノ村の友人に会いに来たと。しかし、結局、警察へ連れて行かれ、テトゥン語で1時間事情聴取(ポルトガル語ではなかった)、結局、さらに1時間待って警察の車で1時間半かけてディリの入国管理局に。そこで、聞いたのは、彼らが作った書類には私は中国人で、半年前の昨年7月に入国してビザが切れているとのことで連れてこられたと。ディリの担当官は私のパスポートを見て、ビザは問題ないとようやく自由の身になった。これが、東ティモール政府・警察の仕事ぶりー多少あせったが。

◆日本円両替できず
最後、準備していたドルがなくなり、日本円をドルに両替しようと銀行に行った。しかし、2つあるインドネシアの銀行もANZ(オーストラリア・ニュージーランド銀行)もコルメラにある台湾のWestern Unionでもだめで、お土産や帰国の空港税も払えない状況になってしまった。インドネシア・バリ島で両替したインドネシア・ルピーが5000円分くらいあったので、なんとか58ドルを両替でき、何とか出国できた。東ティモールに行かれる際は要注意!

◆音楽
 東ティモールでは、バス(乗り合いバスも)などいたるところに音楽が流れている。私も1993年に初めて東ティモールを訪れた際も音楽テープを買ったり、その後90年代半ば東京の女性3人がティモ・ロロサエというグループを作り、東ティモールの音楽をテトゥン語で歌ってきた。
 今、東ティモールでは、カセットやCDではなく、携帯からダウンロードして聞いている。もしくはそのメモリーカードをアンプにつなげて聞いている。ベニラレのMr Joanicoに聞くと、1曲2セント(約1.6円)という。
Nino Pereira(Tony Pereiraなど音楽一家の一人)が99年9月に来日した際、Tokyo-Diliという歌を作ったが、彼は2002年にFalintil(Falintilに捧ぐ)という名曲をCDで出している。
タウル元総司令官やファルール司令官にも聞いていただき、各地でも紹介することができた。

第36次TNCC東ティモール訪問記 II 言語支援、ラガ孤児院での絵画交流&音楽交流、イリオマール図書館、有機農業とバイオガス

第36次TNCC東ティモール訪問記【2】
=高橋・川原母娘・Eusebio・吉岡


東ティモール日本文化センター(TNCC)事務局長・吉岡志朗

II 言語支援、ラガ孤児院での絵画交流&音楽交流、イリオマール図書館、有機農業とバイオガス

東ティモール日本文化センター(TNCC)は、今までの言語支援、教育支援(ラガ孤児院、イリオマール図書館、奨学金など)に加え、数年前から有機農業とバイオガスの支援を行っている。

◆言語支援
東ティモールの憲法でポルトガル語とテトゥン語が公用語とされた。しかし、学校ではポルトガル語教育がメインとなり、30~40代のインドネシア語世代との格差が広がっている。ただ、実際にはテトゥン語が主流で、地方では32ある地方言語が使われている。TNCCは今まで語彙集や、辞書、民話など地方言語も含め、50冊以上の出版を支援している。ディリのシャナナ・リーヂングルームにも毎回高橋さんが贈呈されている。8月4日(土)、5日(日)、TNCC Taibesi事務所でTNCC全国言語会議が、また、8月6日(月)、7日(火)、UNESCO(東ティモール代表はカースティ=シャナナ・グスマオ夫人)との共催で言語会議が開かれることになった。

▼ラガ孤児院ので絵画交流、音楽交流の感動的なとき

1月24日(火)~26日(金)川原妙子さんの絵画交流が行われた。日本の子どもたちから120人の子どもたちに一人一人メッセージ付きの絵が渡され、また子どもたちも絵を描き、メッセージを書いて日本に持ち帰られた。左の写真の左端はSrエルメリンダ院長。右の写真が在東ティモール日本大使館のHPに掲載、紹介いただいた。→http://www.timor-leste.emb-japan.go.jp(在東ティモール日本大使館)


 夜には、川原奏子さんによる音楽交流。マルマルモリモリのテトゥン語バージョンを準備し、みんなで歌い、踊った。3日目にはシスターたちもみんなの前で踊り、盛り上がった。

▼イリオマール図書館に多くの子どもたちが
 イリオマールの中心部にTBI(TNCCイリオマール図書館)がある。多くの子どもたちが来ていた。イリオマールの地方言語マカレロ語を子どもたちに教えてもらう。
 1月28日(土)言語、図書館、農業の合同会議が開かれた。川原妙子さんから日本の子どもたちからの絵が贈呈された。奏子さんも原由子の『花咲く旅路』を歌う。

▼日本大使と、サレジアンシスターズにて


2月1日(水)、日本大使館を表敬訪問。花田大使と。日本大使館のHPにも紹介いただいた
サレジアン・シスターズへ。Srフロリアーナと、創設者ドン・ボスコの肖像の前で

▼奨学生と

ベニラレにて、ラガ孤児院卒業の新しい奨学生

▼パルシック(PARCIC)とバイオガスの専門家・桑原衛さんらが、1月下旬から1カ月東ティモールを初訪問
PARCICの伊藤淳子さんと。東ティモール滞在は10年になられる左からサカモトさん、桑原さん、井上礼子さん。Samuel Bacon(サミュエル・ベイコン)さん

▼バイオガス設置へ


2月4日(土)、ベニラレにて東部の8グループの代表者(24人)が集まり、バイオガス準備会議がオーストラリア人サミュエル・ベイコン氏(写真右)出席のもと開かれた。新しい設計で、8月9日(木)~13日(月)に同じくベニラレでのバイオガスのワークショップ開催が決定。

2012年3月8日木曜日

第36次TNCC東ティモール訪問記 I 日本軍、貴島さん、インドネシア軍、サンタクルーズ虐殺事件、99年9月ミリシア

第36次TNCC東ティモール訪問記【1】
=高橋・川原母娘・Eusebio・吉岡


東ティモール日本文化センター(TNCC)事務局長・吉岡志朗

2012年1月23日(月)、高橋道郎TNCC理事長(会社組織ではないのでここでは高橋さんと呼ばせていただく)、Eusebio氏、川原妙子さん(山口県のアートスクール)と娘の奏子さんと吉岡が東ティモールに集った。それぞれ、3週間、1週間半、4週間にわたる感動的な日々を紹介させていただく。


左から川原奏子さん、高橋道郎さん、川原妙子さん、Mr.Eusebio(吉岡撮影)


I 日本軍、貴島正道さん、インドネシア軍、サンタクルーズ虐殺事件、1999年9月ミリシア

◆日本の軍歌を


 2月5日(日)、ベニラレの中心部ファトリアから歩いて2時間TABUIP(オス郡ブイラレ村の農業グループ)のFrancisco Freitas da Costa氏を訪ねた。そのお父さんは1~20までの日本語を知っておられ、また、軍歌や「白地に赤く日の丸染めて」の歌を知っておられた。現在90歳で、17歳のころ日本軍に仕えたことがあるという。ちなみに目が悪く、昔は目がよかったが、近くが見られず、次回眼鏡をお持ちすることの要請を受けました。詳しい方アドバイスを。

◆貴島正道さんの思い出の地ファトベシへ

 2月8日(水)、9日(木)、バイクを借りラフロードを3時間かけてファトベシへ行った。ここは、貴島正道さんが戦時中、主計官として赴任され、フェスタを再開させるなど人々と交流された思い出深い地だ。1年前貴島さんと急逝されたウラール司令官を記念した農業グループが発足した。
 ご子息の貴島徹さんからのご寄付で、第1回と第2回の連帯ローンが実施され、第2回の連帯ローンでは鶏、豚、魚の水槽2つが設置された。詳細は「10の農業グループへ」を参照乞。



TNCC事務所の貴島正道さんの写真の前で
貴島さんのことを熱く語る高橋道郎さん

手前にコーヒーの実(5~6月赤くなる)、
遠くにシェイドトゥリー(影になる木)


◆家族が捕まり、5才の子どもまでアタウロ島へ島流し
 ベニラレ・ワイオリ村のマルカルさんは、自身75年~89年までFalintilの戦士だった。
 しかし、81年両親と妻と子ども(5歳と2歳)が捕まり、2年間アタウロ島に投獄された。
 夫人は性的虐待を受け、自殺されたとのこと。
 当時5歳の息子のノゲルさん(現在たぶん36歳)ともお会いできた。


◆弟さんが21年前インドネシア軍に殺される
 81年2月14日、ジョゼさんの弟さん(Falintil名マオン)が、Falintilの戦士(Falintil名ペレ=デュリン)とともにインドネシア軍に殺された。
 今年の2月14日、21周年のセレモニーを盛大にされる。その記念のメダルをディリの店に依頼していたものが届いた。


◆デイヴィッド・アレックス司令官と
 バウカウのローレンソ・バティスタさん(写真中央白いシャツ)は95年からFalintilの支援を。
 写真はデイヴィッド・アレックス司令官(写真左隣り)と。
 デイヴィッド・アレックス氏は1997年インドネシア軍によって殺害された。遺体は現在も行方不明。
 *下部の光はフラッシュによるもの


◆サンタクルズ虐殺事件から20年
 2月1日(水)朝、川原妙子さん、奏子さんとサンタクルーズ墓地を訪ねた。


 1981年11月12日、セバスチャン・ゴメス君の納骨式がモタエル教会で行われ、サンタクルーズ墓地まで歩き、そこでインドネシア軍の無差別発砲が。マックス・スタール氏がビデオを隠し持って持ち帰り、イギリス・ヨークシャーTVで放映され、全世界に知らされた。昨年2011年11月12日は20周年にあたり、ラモス・ホルタ大統領出席の下式典が行われた。

◆99年9月インドネシア軍とミリシア(民兵)による破壊


 2月13日(月)ジョゼさんの弟さん宅へ。
 家の隣には、99年8月30日の住民投票後、インドネシア軍とミリシア(民兵)による破壊工作が行われたが、その際、壊され、焼かれた家がそのままに。ジョセさんの家族も西ティモールに3カ月間逃げられたのこと。

TNCC-JAPAN第42次現地支援訪問

TNCC-JAPAN理事長髙橋道郎は、タウル・マタン・ルアク大統領と8月9日(日)には私邸で、8月21日(金)にはTNCCタイベシ事務所で、2回会見した。写真は8月21日第6回TNCC全国農業会議に出席された時の会見である。 (8月21日午前9時50分TNCCデイリタイベシ事務...