2007年12月16日日曜日

東ティモール訪問記(1)

timorhuukei.jpg佐藤秋雄:記

 2007年2月4日から17日まで、大森ちえ、佐藤、TNCC代表計3名が東ティモールを訪問しました。

「東ティモール日本文化センター」(TNCC)は、その事業推進と点検のため年2回、2月と7月訪問します。一昨年(2005年)からTNCCは、農業プロジェクト(準)を立ち上げ、昨年2月「あーす農場」から2名、今年度2名農地・農業の視察と農民との交流をしました。
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 序
 TNCCの事業
1.孤児院数ヶ所支援-高校、大学、専門学校進学をも支援。TNCC奨学生制度があります。

2.地域語・母語32言語、ティモール島共通言語、テトン語。テトン語にも3通あり、すでに(イ)12地域語の辞書、(ロ)12地域語のテトン語化、(ハ)地域語・テトン語プラス、ポルトガル語化、インドネシア語、英語、などの辞書づくりにすすんでいます。
(ニ)残る20の地域語・母語の聞きとり調査は開始されています。

3.図書館建設と専従職員2名、利用者1日40名弱です。

4.オーストラリアへの留学生、留学生1家4名の滞在生活費と学費支援をしています。

5.ディリ駐在員1名います。

6.農業プロジェクトも2ヶ所ですでに始められています。いずれも、日本的には中山間地。1ヶ所はキャッサバ約1ヘクタール強、イモのため保存困難、そのためイモを乾燥させ、粉としてケーキづくりをブラジル人に指導されています。2ヶ所目は、ニワトリ、しかし、鳥インフレインザのためブタに変更、農民自ら方針変更と方針決定と実行までを積極的に推進しています。

※全く新に2007年から始まる農業プロジェクト(準)は、「あーす農場」を中心に、「あーす農場」に関わりをもつ友人、知人、そして、年誌グループ参加のプロジェクトである。

 TNCCは、東ティモールの独立支援から「真の独立」に向けてその地域に育ぐくまれた習慣、慣行、なによりも地域語・母語に始まる文化の継承に力を注いでいます。さらに、母なる大地の恵みこそ生命の源であるとして農業・農民の支援を始めました。とは言え、TNCCには限りがあります。そのためには、広く東ティモール支援を国際主義の生きた実践とすることを求めています。

 農業プロジェクトのみでも都合4ヶ所になります。昨年2月は、サメ地方のサメ地区を、今年2月は、第2の都市バウカウより東、第3の都市ロスパロスより南西に位置するイリオマールです。このサメとイリオマールは、山岳地帯と広大な水田地帯を合わせもつ地域であり、かつ潅漑さえ復旧すれば一大穀倉地帯です。そのような意味では大規模プロジェクトをも考慮されなければならないでしょう。

尚、熱効率からカマドと調理場の改善を含む生活改善運動と農工用具の工夫として水力・水車・風力・太陽光利用、水牛、馬による石臼やスキ、クワそして、荷車の工夫。陸上輸送のみでなく海運なども運搬手段として考えられることになるでしょうか(海運をあえて運搬手段のひとつに一つに加えたのは、雨季になると河川の氾濫によって道路は寸断されるからです)。木工用具と万力など簡単な機械工作道具、フイゴなど簡単なかじ道具などの共同作業・共同使用もまた必要となるでしょう。

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